MinaMi

ラ・ラ・ランドのMinaMiのネタバレレビュー・内容・結末

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

3度目の鑑賞。
ジャズが好きで、古い映画が好きな自分にはオマージュだらけの大好きな作品。
見るたびに発見がある。

夏の初めの2人のシーンでセブの予言は2つとも外れるけど、秋の終わりの2人のシーンではセブの予言は2つとも当たる。
それが切ない。

セブとミアのテーマが流れるのは5回あって
・2人一緒のシーンだけどすれ違い
・ミアだけのシーンでセブを想う
・2人が愛し合う
・セブだけのシーンでミアを想う
・2人一緒に永遠に愛し合う幻を見る

という線対称の構造になっている。

泣いたシーンのセリフ
・2人が夜の部屋で会話するシーン。セブ「人の評価なんてほっとけ、そう信じてるから」。この映画が、ジャズの真髄として(『セッション』でも)描こうとしたメッセージ。たとえそれがロマンチスト過ぎるとしても。
・ケンカのシーン。「ようやく人を楽しませてる」「あなたが人に好かれたいの?」小さな亀裂がすれ違いへと。上のシーンと矛盾している。本心ではない。夏の初めの幸福と対照的。
・オーディションの歌"the fools who dream"「もう一度飛び込む」。冒頭の"another day of sun"と同じLA LA LANDが伝える希望のメッセージ。

"the fools who dream"はレミゼラブルの"I dreamed a dream"とどこか似ているけど、絶望に打ちひしがれることと、そこから這い上がる希望という反対の物を描いていると思いました。

2人は人生の伴侶ではなかったけれど、2人の夢を叶えるために必要不可欠だった運命の相手。
ほろ苦いハッピーエンド。

・脚本 8/10
・演技 8/10
・演出 9/10
・音楽 10/10
総合点 35/40
MinaMi

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