池

ラ・ラ・ランドの池のネタバレレビュー・内容・結末

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ララランド

2020/03/09
切なっ、切ない…

エンディングが物凄く切ない
その、本当は好きな彼女だけど都合上諦めざるを得ないけど、ちゃんと見守ってる彼氏の描写やめぇや…
スパイダーマンといいミッションインポッシブルといい本気で切ないんじゃ…

エンディングの回想でセブの優しさを感じて思わず涙が出ました

映画を通して見ると映像が非常に綺麗
深い青に映える鮮やかな黄色が美しいなぁ
あとミュージカル映画なのでやはり音楽が良かった
終わった瞬間サントラ入れました
僕としてはオープニングで流れるAnother Day of Sunが好きです

賛否両論あるみたいですが、否よりの賛って感じです
でもエンディングがこうじゃなかったら逆にこんなに印象に残らなかったのかもしれないですね

ひとつ気になっているのがもともと付き合っていた彼氏のグレッグ
めっちゃ適当にすっぽかすやん!ってなってしまった

2023/02/05
2回目の鑑賞。
1回目の時に自宅で観たので、映画館で見たら音源部分の感じ方は変わるかなくらいのノリで再鑑賞した。
映画の見方がかなり変わり、めちゃくちゃ好きな映画になった。
1回目の時は、恋愛がテーマの映画として見ていたが、2回目の時は、夢がテーマの映画だと感じた。

女優業という夢を追うミアと、ジャズピアニストとして自分の店を持つという夢を追うセブの2人の物語。
今回、セブが自分の中でかなり好きなキャラになった。
自分の好きなものに対しての情熱がとにかく凄くて、オタクでひねくれている性格が本当に好きだった。
自分の好きな音楽をやるか、生活するために好きでも無い音楽をやるかというのは、ミュージシャンにおいて、非常に重要な議題だと思う。
この映画におけるその議題の描かれ方が好き。

最初のセブは自分の好きなジャズをやっていて、
自らの店を持ちたいという夢をミアに語っている。
演奏がきっかけでミアとセブの2人は出会うし、ミアもその夢を応援している。
(この時にミアが店の名前としてセブズを提案するシーンが好き。夢を持って物事に打ち込むセブはかっこいいし、それを応援する彼女のミアの雰囲気もとても好き。
僕も売れ線のミュージシャンよりは、自分の好きな音楽をやっているミュージシャンが好きなので、この時期のセブがカッコよくて好きだし、惹かれるミアの気持ちにも共感)

やがて2人は付き合い、しばらくすると、ミアと親がセブの貯金や将来のことについて話しているのをセブが耳にしてしまう。
この直後、セブは売れ線ピアニストになる。
お金は稼げないが夢を追うのか、生活のために夢を犠牲にするのか、本当に難しいところではあるけれど、生活を優先し、夢を捨てたところは男として本当にカッコいいと思う。
(実際セブがどういう意図で売れ線になったかは確か描かれていなかったけれど、自分はそう解釈している。)
その後の売れ線ピアニストとなった最初のライブシーン、本当に嫌い(笑)
会場は大盛り上がりでセブも盛大に見せ場を作っているのに、明らかにコレジャナイ感がミアから伝わってくる。観客が盛り上がって押し寄せて、ぶつかって微妙な表情をするミア。このシーンの演出がめちゃくちゃ上手い。僕は好きな音楽をやっているセブが好きだったので、このシーンでもミアに共感してしまう。

売れるセブに対して、女優として売れないミア。そして2人はすれ違い始める。そしてとうとうミアが実家に帰ることに。
1人となったセブのもとにミアのオーディションの話がかかってくる。
女優として挫折したため、そのオーディションの話すら嫌がるミアのもとを、夜にもなって尋ねるセブ。
そしてそのオーディションを無理矢理受けさせるセブ、カッコよすぎる…
あのシーンは、復縁したいとか元カノだからという感情ではなく、
女優というミアの夢を応援していたからこそできる行動だと思う。
オーディション当日もミアに付き添い、控室で待つセブ。もうこのシーンのセブの優しい目に泣ける。
そしてオーディションでのミアの歌。大号泣不可避。
ミアがオーディションで歌う歌は、以下の歌詞にもある通り、夢追い人への歌である。
僕の解釈だけど、このタイミングのこの歌は、半ばセブに向けての歌ではないかと思っている。
夢を追うことは素晴らしいことだ、ただひたむきに好きなジャズをやっているセブが好き、
これからも夢を追っていいと励ましているように聞こえた。
一度はすれ違った2人が、再びお互いの夢を応援し始める。心が温まる。

↓サビの和訳すこし引用
どうか乾杯を 夢追い人に
たとえ愚かに見えても
どうか乾杯を 心の痛みに
どうか乾杯を 厄介な私たちに

そして5years later
ここのパートね〜やっばいよね。
監督の手腕がまじですごい。演出が本当にすごい。
リッチそうな女性が車から出てきて、誰かもわからないまま、カメラはカフェに入るその人を追っかける。
女性はカフェに入ってアイスコーヒー2つ頼むも、店員に代金はいらないと言われる。
いや、いいんやでで代金を払ったその女性が振り返ると、
大出世した見た目のミア〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!
ミアだったんかい!!!冒頭はカフェで働く側だったミアが、リッチ側になっとんのかい!!!
冒頭のオマージュなんかい!!!!
いや…待てよ…?何でコーヒー2個頼んだんだ…?
もしや…!!!!!
(ミア帰宅後真っ先に男性とキス)
いや誰〜〜〜!!セブは!?セブはどこ!?
うっそやん新しい彼氏かよマジか…(キスシーンなのでまだ彼氏だと思っている)
ミア「きゃ〜〜〜〜!!私の可愛い天使!!」
ベイビー「^^」
俺(うぐああああやめれえええくぁwせdrftgyふじこlp)
俺(彼氏じゃねえええええ夫だあああああああああ)
セブ推しのワイ撃沈

↑これが5years laterの冒頭数分でサラッと演出される。
・ミアがセブではない男性と既に結婚していること
・ミアがおそらく女優として出世したこと
の大きな2点を説明台詞もなしに観客に映像で認識させるこのパート、かなり美しくて残酷ながらも好きです。

そしてラストのシーン、大号泣不可避かつ演出がうますぎてヤバい。
女優になるという夢を叶えたミアだったが、一方セブはどうか…?

夫とのディナーでミアはたまたま街に出かけることに。
街中を歩いていてたまたま入ったバー。
入ってみるとすぐに目に入る、見覚えのある「CEB’S」のロゴ。
店の横に並べられたジャズの歴代プレイヤー?たちの写真。
そしてたくさんの観客で賑わうフロア。
夢が叶ったセブの店を、ゆっくりと見渡しながら進んでいくミア。
(このセブの夢が叶ったことを徐々に認識していく演出が本当にグッと来る)
店の真ん中でジャズを演奏する演奏家たち。
演奏家の演奏が終わり、最後の最後に現れ、演奏家一人一人を愛を込めて紹介するセブ。
(あの売れ線のセブではなく、自分の好きなジャズをやっているセブである。好きだったセブが夢を叶えて戻ってきたことが泣けた)

そしてセブが客席にいるミアに気付き、お互いに目が合う。
セブの「セブズへようこそ」
(このシーンマジで切なくて泣ける。そして夢を叶えたセブが、遂にそのことをミアに報告できるというシーンなので、切なさと同時に嬉しさもあり泣ける。夢を叶えて再開するなんて、なんとドラマチックなんだ…)
そしてセブが弾き出すのが、ミアとセブの出会いの曲。そして2人だけの空間になり、出会いのシーンに遡る。
(状況もあいまって、イントロが今まで以上に切なくて泣ける。バーのシーンは最初からずるいけど、ここら辺はもうずるすぎ。かなり好き。)
出会いの場面ではミアにぶつかりながらバーを出て行ったセブが、今度はミアにキスをし、「もしも2人がこのまま付き合っていたら?」の物語が冒頭から流れる。
(この演出が自分には刺さった。2回目観るとセブとミアの2人のことが一層好きになっていたので、より泣けた。誰もが一度は想像してしまう、あの時ああしてたらという回想シーン。今目の前で流れている光景が実現することの無いものだとするとどんなに切ないことか)
そして、今2人がいるバーにセブとミアが訪れる2人は現実に戻る。現実に戻った時のセブのピアノの演奏の切なさや、2人の表情がなんとも言えない。

演奏を聴き終わるとミアは立ち上がる。セブは俯いたまま。そして、退店直前にミアはセブの方を振り返り、セブもまたミアを見つめる。その後2人は微笑み合い、ミアは退店、セブは演奏を再開する。そして映画は閉幕。
(いや〜このシーンめちゃくちゃ良すぎないか、2人が変に会話せず、アイコンタクトだけでやり取りするのが非常に美しいと思う。この辺のライアンゴズリングとエマストーン演技が凄まじくてかなり好き。このアイコンタクトの意図は色々と考えられるけど、僕は夢を叶えた2人が、お互いの今後の幸せ願う素敵なシーンだと思う。このシーンがあるおかげで、2人は別れてしまったけれど、夢を叶え、別々ではあるけれど、お互いに幸せにやっているというのが分かり、切ないがハッピーエンドだと感じた。)

総括
この映画は男女のすれ違いを通じて、2人が夢を叶えて行く様が描かれた映画である。ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンの演技力が凄まじく、脚本も素晴らしかった。また、映像は綺麗で、かつ音楽も良くて、満足できる点しかない。これだけ良くて上映時間が2時間。最高の映画だった。今後も見返したいです。

2024/2/10 3回目鑑賞追記
ララランドのシネコンが名古屋で開催するというので、もうこれは行くしかないと意気込んで3回目の鑑賞。
3回目ともなると序盤のセリフ1つ1つの解像度が上がり、本当に変なとこで泣きそうになる。前回の鑑賞でセブ大好きマンとなってしまい、I Ranをリクエストするミアとセブのシーンで何故か少し涙が出た。
あと初めてミアをジャズのライブに連れて行き、ジャズと自分の夢をミアに熱弁するところが好き。
初めてコンサートに参加したが、とてもいい時間だった。
シンプルにララランドがめちゃくちゃ面白い映画だったので自分の中で5点の映画になった。何回でも観たいなぁ〜!

※セブが売れ線になるところ、生演奏で凄かったんだけど、自分が1番ミアに移入して観ちゃうシーンのため、劇場で観た時よりより一層苦手なシーンだった、、笑
池