このレビューはネタバレを含みます
見せ方は新しいのだけど脚本はブレることなく、レトロな懐かしさに浸る。
前作の1秒後の話というのがまず最高。
ピクサーの観客に対する誠実な親切心
前作では誰よりも社会に溶け込もうとしていたヘレンが主に悪と戦うんだけど
もうイラスティガールの魅力大爆発。
どうやったら「3児の母」をあんなに魅力的に魅せられるの?!!
しかも、「スーパーヒーロー」「一人の女性」という側面もきっちり捉えて魅せている。
ディズニー恐ろしすぎて震える。
作品全体を通してなんとも心地よい疾走感
スクリーンスレイバーという正体不明の悪役は
見せ方が新しくて場面転換がより一層ドラマチック
そこからの展開も鮮やかでした
個人的にはエドナのシーンが大好き
いざと言う時に頼りになる、なんでもオバタン
ボブとの会話の空気感がたまらない。
スーパーパワーに目覚めたジャックジャック
コントローラーで武器としていいように扱われてない???と思ったけど
当の本人が楽しそうなのでよしとする。
最初フロゾンの闇堕ちかとショック受けたけど
今回彼の活躍とても良い
いつ見ても彼はクール。
今年は家族をテーマにした映画が本当に多いけど
やっぱり頭ひとつ抜けてるんじゃないでしょうか。
血の繋がりがなくても~とか
過去があって未来が~とか
下手な描写で観客に受け取り方を丸投げしてないもの。
そりゃいくら状況がどうあれ、
自分の身の回りで起きたことが全てだから
一番の信頼下である家族の前でなら尚更、
感情のままに振舞ってしまうさ。
だけどピンチなら助けに行くの。
理由なんてない。
条件反射で、迷わず救いに向かうの。
当たり前でしょう、家族なんだから。
駆け抜けるように悪と戦い、世界を救うなかで
決して押し付けがましくなく、回りくどいことなく
無条件に観客の心に埋め込まれるんです
家族を想うことが一番なんだよって。
余計な描写が見事に省かれているのが本当に気持ちよかったです。
理屈なんていらない。
答えはいつだってシンプル。
ひとつ言えば、邦題は原題にならって
「ミスターインクレディブル2」で良かったんじゃないかなあ。。