このレビューはネタバレを含みます
映画見ている時、とっても楽しかったです昔みたいにインクレディブルを思い出してホッコリ。アクションシーンもむちゃカッコいいし、キャラクターが魅力的でホントステキ。面白かったなーと。
でも、なんかね。物語として「落ちてない」です。
スーパーヒーローとして純粋に「世界を救いたい」のではなく、「目立ちたい」と思う人間的、父親的な弱さを抱えるインクレディブルの成長が描かれない。
そして、「スーパーヒーローがいるから悪党が生まれる。だから、スーパーヒーローは禁止するべきだ」というロジックで生まれた法律が、「スーパーヒーローがいるから生まれた悪党を、スーパーヒーローが倒した」という物語の展開の中でウヤムヤになってなんだか改訂されてハッピーエンドになっちゃって。。
自己承認欲求のためにヒーローをやることは正しいのか、自己承認欲求を越えた先にインクレディブルが掴めるほんとうの正義があるのではないか。正義と悪の関係性に関しても、例えば「ダークナイト」なんて10年も前にその関係性への問題提議をしているのに、そこに対してのヒーローたちの回答はない。。
ピクサーは単なるハッピーな物語ではなく、人として生きる上での教訓を教える現代版のイソップ童話になる文化的なポジションと思うからこそ、終盤の回収しきれない展開に残念でした、、