南森まち

LION ライオン 25年目のただいまの南森まちのレビュー・感想・評価

3.7
インドの貧しい家庭。5歳の少年は金稼ぎのために兄と出向いた駅で迷子になってしまう。家族と生き別れになったものの、努力し好機をつかみ続けるのだが…というお話。

小さな悪意と大きな優しさに触れられるストーリーは面白かったです!
でもタイトルでネタバレがすぎるんじゃ!原題は『LION』なのに、この副題は完全にネタバレ。おかげでちっともハラハラしない。だって25年後にただいまするんだもん( ´∀` )
邦題のせいで、後半は先が読めてしまう展開でアクビがでる。本来はここでドキドキするんだろうにもったいない。はよただいましろや、と思ってしまう。
それよりも、戦後混乱期の日本を思わせるようなごった煮のインドを舞台にした序盤が印象的な作品でした。

あと、映画の最後の字幕「インドでは毎年8000人の行方不明者が〜〜」という部分が日本語訳されていないのは本当にもったいない。制作陣がこのテーマをとりあげた理由はここだっただろうに、なぜ訳さなかったのか…?

養子の兄というキャラの話が回収されずに終わる部分も残念。うーん…同じ境遇でも不運で好機をつかめなかった実兄の比喩だったのかな?
ちょっと分かりづらいけどきっとそうだな!

最後に。「優しそうでも、知らない人について行ってはならない」(戒め)