とても映画らしい映画だった。ストーリーも画もスクリーンで観るに値するスケールのお話だった。子役の2人も、大人の役者さんたちも、みんな本当に「be there」していて、初めから話に没入できた。
ただ、宣伝でなぜこんなにも「Google Earthで探した」を推してるのかが理解できない。2017年の観客はもうそこには新鮮味を感じない。むしろひとりの子どもと２つの家族の運命を簡単に変えてしまう「インドの鉄道システム」に圧倒された。地図で（それこそGoogle Earthで）見ているだけでは実感として想像さえできない、とてつもない大きさと混沌。前半にあれだけの時間を割いたことに本当に意味があったと思う。
いちばん涙が止まらなかったのが、ニコールキッドマンが子どもをお風呂に入れながら「いつかあなたの物語を聞かせてね。いつでも聞くからね」っていうところ。嘘じゃなかった。
