このレビューはネタバレを含みます
エンドロールで鳥肌と涙。
実話にはかなわないなぁ。
どんな文を書いても浅くなってしまいそうでレビューを書きたくないほど、、。
エンドロールで対面した2人の母親、抱き合う3人
一人一人それぞれの表情からビシビシいろんなものが伝わってくる。
涙崩壊ですがな。
そしてその後
エンドロール明けの幼きサルーとグドゥのあのトンネルシーン。
え、なんでこのシーンで終わらせるの?と思ったら、兄へ捧げる言葉。
鳥肌。
きっとサルーが忘れることのできない幸せだった思い出なのね。
サルーと分かれた日に列車にはねられ亡くなったという兄グドゥ。
きっと、サルーのことが心配で心配で探して探しまくって、無我夢中で探して、サルーを連れてきた後悔や心配など脳裏を駆け巡って、周りも見えないほど必死になって探していて、列車に跳ねられてしまったのかな.....
これは私の憶測でしかないけれども。
この事実がなによりも痛い。
あんなに仲の良い兄弟だから余計に胸が裂けそうな気持ちになる。
印象的だったこと
・お兄ちゃんこだった甘えん坊なサルーがオーストラリアでは兄になる。
・育ての親の考えと苦悩と人生
・言語(3つの言語が出てきます)
・自分の名前すら言えていない幼い子供(本当はサルーではない。)
自分の名前さえいえない(日本だったら「私さっちゃん」みたいな感じでしょうか?)そんな幼い子がストリートチルドレンになり、サルー母国語のヒンディー語を話すことができる大人たちからは人身売買の的にされながらも、必死に逃げ、生きて行く様子は、ハラハラする。
タイトルからしてネタバレしているから、先は分かっているけどそれでもハラハラ。
(むしろこのネタバレ邦題が精神的にありがたかったです。)
しかも実話。
しかも、私も生まれている時代の話。
今思えば、自分の名前も言えないような幼子が、人身売買の悪どい大人たちから逃げて、オーストラリアで幸せになることができたのは、お兄ちゃんグドゥが導いてくれてたんじゃないのかな。
あのお母さんとお父さんの元に行けたから、実母のところにも帰れた気がする。
スピリチュアル的に映っていた蝶々がそう感じさせる。
そんなサルーがオーストラリアで幸せになればなるほど違和感を感じるという。しかもその事がまた母への裏切り行為と苦しむ。
(「そんな事を言う方(母)じゃないわ」という彼女のサジェストも良かった)
そしてサルーが愛する養子家族たちにもみんなそれぞれ人生がある。
普通映画って主人公だけに注目を浴びせて脇役の人生観は映さないけど、これは実話だからこそみんなの人生観を感じ取れる。
あんなに小さな子供が彷徨っているのに、どうして誰も親身になって助けてくれないの!?とか一瞬思うものの
たしかに80年代じゃ知らない小さな土地の名前だけでは調べることもできないよね・・
インドのこと知らないけど、それだけみんな自分のことで必死だったのかもしれないし・・
そう思うと今は本当に便利な時代になったもんだ。
サルー役の子がとにかく愛らしくて、だからこそ余計に苦しかった。
他人の私でも抱きしめてあげたくなるような瞳。
家族は一緒に居るべき。
(トランプ氏も改めましたね)
そんな当たり前のことができる時代が世界中に来るといいですね。
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アマゾンプライムの週末100円シリーズで鑑賞。
こんな素敵な物語を格安で見させていただきありがとうございます🙏