追ってくる「それ」って何かのメタファーなんだろうなぁと思いつつ、アンダー・ザ・シルバーレイクと同じように「もうその状況をハラハラしながら楽しむ」という見方に徹しました。笑
性交渉をすると移る…というのは、性病に近いのかなぁと思うのですが、監督自身がそれを否定してるのでそれは違うのかと思い、だとすると迫ってくる「死」という解釈もなんだか安易すぎる気がするし…で、考察しようと思っても、かなり中途半端な説明しかなされてないので分からず…結局「追ってくる」というホラー描写をひたすらヒヤヒヤしながら楽しむという鑑賞に変えました。
ホラーとしては日本のホラーに似通ったものがあって、わっと驚かせるわけではなく、ジリジリと迫ってくるし他人から他人へと移る…というのも親近感？が湧きます。
「それ」が何かわからないからこそ怖いし…映画「アス」でも思ったのですが、幽霊とかよりも「人間の形をした得体の知れないもの」の方が遥かに怖くない？！と改めて思いました。
ただこのホラー映画の設定や演出・カメラワークなどなどは最高に面白いのに、肝心のストーリー展開が「追われる→逃げる」のパターン化で単調なのと、所々矛盾というか整合性の合わない箇所があるのが残念でした。
そこ、こうすれば良くない？とか思う部分もありますし、何より画期的な対処法がなくってただただ逃げるのみ！というのも…。
ホラー&青春を掛け合わせた感じは新鮮だし、目的もなにもわからない「それ」が徒歩で追いかけてくるという恐怖の演出は素晴らしいです！さらに、音楽が抜群に良くって、舞台も廃墟やプール・浜辺などかなり雰囲気の良いところ…カメラワークも良い。
ラストシーンまで謎が隠されてて、ストーリー的に「あっ」と言わせる箇所がないので、そこに目を瞑れる人が楽しめる映画かなと思います。
でも冒頭のシーンからかなり引き込まれましたし、その冒頭のシーンはヒューに繋がってるわけね…と悪くなかったです。
