いち麦

バトル・オーシャン 海上決戦のいち麦のレビュー・感想・評価

3.0
豊臣秀吉の命で日本が朝鮮侵攻した「慶長の役」鳴梁海戦を描く韓国映画。韓国の人たちが秀吉の朝鮮出兵をどう捉えているのか窺えた。圧倒的な兵力を持つ日本軍船団に対して僅か12隻で潮流の知識を活かして善戦したイ・スンシンの勇姿。朝鮮史上の英雄=李舜臣をチェ・ミンシク、日本軍武将の脇坂安治をチョ・ジヌン、来島通総をリュ・スンリョンが演じていたのが見どころ。ただし、日本軍武将らの台詞は流暢な日本語に吹き替えられていた。残念だが例の変な発音の日本語になるよりは聞き取りやすい。
一度は国賊と貶められた李舜臣が何故、国(李氏朝鮮)のために不利な戦に死ぬ気で立ち上がったのかドラマ的には一番の見せ場だと思うのだがココがあまりに描写不足で拍子抜けしてしまった。また、海戦の経過自体は追えるものの、映像の繋ぎが粗いために嘘っぽく見えるバトル・シーンが多かったのも惜しい。最後に余計な次作(「ハンサン 龍の出現」)の頭出しが入り、これが今作よりも前の海戦を描いたものなので期待感というより違和感が大きい。
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