このレビューはネタバレを含みます
ソフィ・カルの「本当の話」がめっちゃ読みたくなりました。
「客観的に観た自分」と「主観的な自分」の相違をどう考察しているのか気になります。
ラストはそれこそ何通りもの解釈ができるけど、教授は生きていてソフィ・カルも行った自らを尾行させるっていうのを哲学的に2人で実践してるシーンなのかなって思いたい。
「哲学的・理由なき尾行」をリアルなカメラワークによる臨場感でみせてくれたので、のめり込んでいく主人公に自分を重ねて自ら尾行しているような一種の高揚感や背徳感を感じました。
尾行の下手さもリアルで、素人の尾行な感が出ててハラハラ。
徐々に意識するようになる他者からの視点による「実存」や人間の抱える「孤独」の描写が秀逸で胸に迫りました。