ちー

二重生活のちーのレビュー・感想・評価

二重生活(2016年製作の映画)
4.2
正直もどかしかった。
色んな意味で。
でももどかしさを感じさせてくれた門脇麦さんの演技はさすがということなのか。
そして2人の職業の対比もアツいなと感じた。(他に語彙が見つからなかった)

珠の行動、実際そんなスリルにあふれたことをしてみないと分からないけれど、そんなに何度も行き来するかよ、みたいな。
まじもどかしい。

すべてを知る人はいないから、分かってもらえないのももどかしい。

あと菅田将暉が元カレにしか見えないのももどかしい(毎回言ってる)

自分は他人で他人は自分みたいなことを考えたりして、でもこういう哲学的(哲学に属するものなのかはわからない)なことってみんなも考えてるけど口に出さないのか、それとも考えたりしないのか?
わたしが口に出し過ぎなだけなのか?
話せば聞いてくれる人もいれば、なにそれ意味分かんないwwで片付ける人もいるからわからなくなる。

この映画に出てくる、珠が抱くもやもやとは違う考え方だったとしても、同じようなもどかしさ(だと私は感じた)をこの中で共有できた気がして嬉しい気持ちもあった。

なんか最後泣いちゃった。
ほんと、もどかしいな。すべてのひととひとが。
ふつうに人を好きになったり人を信じたりすることが、簡単に出来る時と出来ない時がある、簡単に出来る人と出来ない人がいるのはおかしくないんだって思った。

当たり前を無自覚にスッと受け入れられる人と、当たり前に疑問を抱いてしまう人。圧倒的後者であることを悔しく思うと同時に後者でありたい自分がいるという矛盾
みたいなものがわかった。

また対比というのは、
ゲームデザイナーという、俗に言うクリエイターのしごと、美的感覚、右脳的な才能やセンスの求められる分野と、哲学という抽象的なものを言葉や論理に結び付けて追求する分野
そこにも、ひとの心や関係の捉え方の違い、すれちがいが表されてたのかなぁと思いました。
ちー

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