『弁護人』(2013)
80年代韓国で起きた、軍事政権による赤狩り(共産主義の摘発)の話です。
金儲けしか頭になかった主人公が、知り合いの子が攫われることによって初めてこの国の理不尽さを知り、対決することを選びます。
後にこの主人公がノムヒョン大統領の事だったと知るのですが、その事情を抜きにしてもすごい作品でした。
作品を観ててずっと感じていたのは、監督の『怒り』でした。国への怒り、不条理への怒り、そして無知への怒り…。
ずっと心に怒りの炎を持っていて、怒っている理由を滔々と聞かされている感じ。でもなぜかそれが不快ではないんですよね。
それは、その怒りこそが今の韓国を作ったという説得力があるからなのかもしれません。
命を賭して怒ったからこそ今があるのだと。
そんな声が聞こえてくるような作品でした。
https://youtu.be/3rrKkI0OBUA