babaちゃん

最愛の子のbabaちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

最愛の子(2014年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

2008年中国で起きた幼児誘拐の実話ベース。
中国で現在も社会問題になっており隠したい闇。
誘拐、行方不明、人身売買、臓器売買。
暗躍する犯罪組織やチンピラ。

一人っ子政策の弊害の男女比の偏り。
老後は子が頼り、労働力の子も欲しい。
人口の多さ、広大な国土、経済格差。
あてにならない警察と社会に広がる闇。
弱みに付け込む詐欺師。酷いヤツら!

自力で子どもを捜す親の会で発見。
しかし発見されても単純ではない。
幼子の3年は本当の親を忘れている。
拾い子の妹もいて可愛がられていた。
亡き夫の誘拐を知らない妻(事実は分からない)
農村の貧しい暮らしが映し出される。
無学の農村女をヴィッキー・チャオが熱演。

子を愛す、被害者と加害者の葛藤と哀しみ。
酷い犯罪だが、独裁国家の政策不備が明るみに。
国に従う国民たちを善悪のジャッジなしで描く。

最後にモデルの本人達が映し出される。
複雑な涙が出る。一番の犠牲者は子。
元気そうで安心する。
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