趣味の射撃でチャンピオン並みの腕前を持つヴァンサン。父親の介護を抱え、妻子との生活にも問題が生じ生活に困窮するヴァンサンに友人から持ち掛けられたのは暗殺の仕事だった。ハードボイルドな雰囲気が漂うバイオレンスドラマ。
スナイパーが躍動する感じを期待すると肩透かし間違いなしです。とにかく静かに淡々と物語が進みます。静かに冷静に主人公の背景を描写していて主人公の状況がひしひしと伝わってくる感じ。妻子の生活のためと言っても自業自得な感じはあります。
この映画もフランス映画特有の余計な説明はしないという感じで、少々分かりにくい所があります。主人公を演じたレダ・カテブがとにかく渋く生真面目な感じがキャラと被っていて魅力的です。父親役のチェッキー・カリョも久しぶりに見ましたが存在感抜群でした。
派手なアクション映画に毒された私には物足りなさはありましたが、なかなか見応えのあるドラマでした。「たどり着いた先は孤独じゃ無かった」そんな事を思った映画でした。
