ニットを解きながら走る笑顔が思い出される。
聡明で、最期まで人を思いやれる子だった。
人ひとりが関わる世間なんて狭い。
ましてや子どもなら学校がほとんどを占める。
仲間はずれを楽しんでいたクラスメートが怖い。
死をいたく悲しむ様子も見られず、後ろめたさも感じず。
責任を誰かに転嫁し、単純なストーリーで終わらせている。
いじめの構図なんだろうなと。
ファヨンは変われるのか。
彼女も孤独。
ミラは背負ったものの大きさに気づいているかどうか。
時が経てば、自分が受けた痛みでないものは忘れるのではないかと思うと、悲しい。