まうす

たかが世界の終わりのまうすのネタバレレビュー・内容・結末

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

苦手と感じつつ、言いつつ、なんか見てしまうグザヴィエ・ドラン。毎回「全然すきじゃない!」と思っている。
「出た〜!!!唐突感強い音楽!謎な速度変化!(どんなレンズ使ってるんだよと思うような)過剰なぼかし!」とどうも気が散るのである。

レア・セドゥ、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセルを同じ画面でみられるの豪華。レア・セドゥ好きすぎ。タバコとレア・セドゥ、本当に絵になる。マリオン・コティヤール、こんなにかわいかったか。目がまんまるすぎる。吸い込まれる。

うんざりするような口論、家族。この監督多いよね、こういう場面。苦手。
唯一家族じゃない(という表現が正しいかわからないけど)兄の妻だけが、(皮肉にも)繋がりが薄いからこそ心を通わせる。

最後の30分は引き込まれたなあ。
親の愛は他の家族とは違って、関係の薄い妹は知らないことがたくさんあって、お兄さんは犠牲にしたものがたくさんあったんだろうね。憎しみが強すぎるというかあまりにも乱暴な追い出し方とはいえ、長女の私はちょっと共感を禁じ得ない部分もあった。ここでこれまでの「お兄さん嫌な奴!」がひっくり返っちゃった。にしても、フランス人、全員気が強い。そして全員悪いところがある。人間すぎる。嫌だ。(良い意味で)

時計が頻りに映されるのと、迷い込んだ鳥と、ぽつんと映る鳥の亡骸。
残り時間がほとんど無いルイと、ぽっと帰ってきたルイと、死んでも誰にも大した影響も及ぼさないルイの比喩だろうか。
まうす

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