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探偵ミタライの事件簿 星籠の海のMiYAのレビュー・感想・評価

2.8
「占星術殺人事件」を読んで天地がひっくり返るくらい衝撃を受け、島田荘司のミステリーを夢中で読んだものです。でもそれも昔の話で、近作は全く読んでないので、本作の原作も当然未読。御手洗潔の初実写化っていうのも、今さら感は強いです(玉木宏は顔はいいんだけど声がねぇ…)

もちろん壮大な物理トリックが炸裂するかというとそんなことはないのですが、見立て殺人だったり、死体が次々に流れ着く島といった、「魅力的な謎」の提示があり、村上水軍といった伝奇的なエピソードが絡んだり、懐かしの「本格ミステリー」という感じではあります(常人離れした推理力をもつ探偵というキャラも、現代では説得力ないけれど、逆に新鮮です)。まぁ2時間サスペンスの域ではないスケール感はあります。

やはり問題なのは、それぞれのエピソードは有機的につながっていないというか、どうしても「作り物感」が強いのだなぁ。細かいところで不自然さが目立ちます。
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