暗殺を通して人の役に立つ大人へ成長していくという逆説的テーマが、この続編ではさすがに無理になってきています。
これから起こることや武器の特徴を全てセリフで説明するという邦画のお約束は、まぁ許しましょう。役者陣の拙い演技も、安い笑いも、まぁ許してあげます。観客の知能指数に合わせてくれてるんだからね。しかし看過出来ないのは、「死神」と雪村先生のくだりですよ。あのさ、1000人も殺してきた暗殺者と世間知らずの女性教師が恋に落ちるものかね。説得力がなさすぎる。ま、死刑囚と獄中結婚する人も現実にいるから、50歩譲ってアリとしても、その後、死神が完全に善玉で、過去の所業についてお咎めないってのはどうなんだ。ニノなら何でも許されるってことなのかい。
軽部アナみたいな誰得カメオといい、「治す薬」の唐突な展開といい、薄くなったテーマを酷い脚本で更に薄めた、極上の無味無臭映画。カネ払うのはバカげています。観る価値なし!