猿視点で人間との戦争が描かれるが、それでも人間視点で観てしまう自分がいる。もしこの状況に置かれたら、自分も「人類のため」を名目に猿殺しに加担するのだろうか。むしろ相手が人でないことで罪悪感が薄れ、虐殺に高揚感を覚えるかもしれない。
人間同士の戦争も同じなんだろう。「仲間のため」を名目に違う種(人種、国籍)の人を殺すことに興奮してしまうのかも。
本作の猿は弱者として描かれ、感情移入できるが、彼らもいずれ権力を手に入れ、人間を家畜のように扱うようになるのだろうか。新旧シリーズ通して、弱者も強者も置かれた立場が違うだけで本質的には同じなんだと気づかさせられる。
