いとJ

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)のいとJのレビュー・感想・評価

4.0
もはや誰がはじめたのかがわからなくなってしまっていた猿と人間の最終戦争。誰がはじめたかがわからなくなっていた、というのがポイントで、もはややめたくても後には引けなくなってしまうような現代の形骸化した紛争問題を反映させているのだろう。しかし、そのおおもとにあるのは、個人的な復讐心であるということも提示される。また、猿と人間の立場も複雑化しており、保身のため人間の猿殲滅作戦に協力する猿(主にゴリラ)やウイルス感染を恐れて感染した人間を殺す人間までいる。

エンタメ作品として楽しめる上に、戦争や紛争のメカニズムを理解するための教科書として観ることもできる本作は、猿の惑星シリーズの中でも必見の一作であると思う。
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