Yuya

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)のYuyaのレビュー・感想・評価

3.5
「猿にあって 人にないモノって なぁーんだ?
その答えは "人間性"です」
ってな皮肉を まぁまぁ安直ではあるものの 猿側に感情移入させるべくしてさせまくって 上手い具合に結論に導いていた気はする

いや 大佐の存在や軍の対立にしてもラストの災害シーンにしても 人間サイドの描き方はホント雑なんだけど
いっつも"人間vs自然" "人間vs機械" "人間vs恐竜"とか数多の劇中じゃ まぁ都合良く人間を引き立たせる為に 逆サイドの設定やバックボーンなど大して掘り下げていないわけで…
そういった意味じゃ 猿に視点を置いて シーザーという主人公を輝かせるには 当然っちゃ当然の演出なんだろうなぁ

物語も遂に佳境ってなわけで オリジナルの路線にうまく合点をいかせる作りは やっぱファン泣かせだったし およそ半世紀も前には"時間軸の必然性"やら"文明批判"といったテーマも 現代では"人間性の欠如"や"不信と苦悩" 或いは"利己主義"といったパーソナルな部分に重きが置かれたりと 時代時代で訴えかけてくるものを変換できてしまう点においても 改めて『猿の惑星』というひとつの"文学"としての奥行きには恐れいった
Yuya

Yuya