「猿にあって 人にないモノって なぁーんだ?
その答えは "人間性"です」
ってな皮肉を まぁまぁ安直ではあるものの 猿側に感情移入させるべくしてさせまくって 上手い具合に結論に導いていた気はする
いや 大佐の存在や軍の対立にしてもラストの災害シーンにしても 人間サイドの描き方はホント雑なんだけど
いっつも"人間vs自然" "人間vs機械" "人間vs恐竜"とか数多の劇中じゃ まぁ都合良く人間を引き立たせる為に 逆サイドの設定やバックボーンなど大して掘り下げていないわけで…
そういった意味じゃ 猿に視点を置いて シーザーという主人公を輝かせるには 当然っちゃ当然の演出なんだろうなぁ
物語も遂に佳境ってなわけで オリジナルの路線にうまく合点をいかせる作りは やっぱファン泣かせだったし およそ半世紀も前には"時間軸の必然性"やら"文明批判"といったテーマも 現代では"人間性の欠如"や"不信と苦悩" 或いは"利己主義"といったパーソナルな部分に重きが置かれたりと 時代時代で訴えかけてくるものを変換できてしまう点においても 改めて『猿の惑星』というひとつの"文学"としての奥行きには恐れいった