らんら

キル・ビル Vol.1のらんらのレビュー・感想・評価

キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)
3.7
アメリカ人の考えた「トンデモニッポン」でしか得られない栄養素がある。

エンタメに振り切ったタランティーノ監督のマスターベーションみたいな映画ですが、だからこそどのシーンも中毒性があって最高にかっこいい。楽しすぎる。

音楽も演出も色彩もカメラワークも、とにかくお洒落でかっこよくてテンションぶち上げられます。

普段アクション映画にそこまで惹かれないのですが、タランティーノ監督のアクションシーンにはとても心が惹かれます。


主役のザ・ブライドを演じるユマ・サーマンの演技も良い。
完璧な殺戮マシーンではなくて、常に汗と血を滲ませ、人間味と危うさのあるキャラクター性が復讐劇としてのカタルシスを高めています。

どの敵キャラクターも個性が強くて、
アニメ好きならこの映画も絶対好きになるはず。

特に栗山千明演じるゴーゴー夕張はオタクのツボを全部おさえたキャラクターで魅力的です。鎖と鉄球の武器もセンスありすぎ。

制服に黒髪のバリバリ武闘派美少女、
BLOODシリーズの小夜みたいだなって思ってたら、本当にタランティーノ監督が「BLOOD THE LAST VAMPIRE」の小夜から影響を受けて作ったキャラらしくて、笑いました。

コットンマウスの過去シーンはアニメーションで描かれていますが、そのアニメの質もやけに高くて、エンドロール見たらBLOODシリーズを手懸けたProduction I.Gでした。徹底ぶりが凄い。アクションシーンの作画は、流石の完成度。

オタクによるオタクの為の映画で、「かっこよければ何でも良し」ってところがあるので
めちゃくちゃな部分やカオスな演出も多いですがそれもまた、趣あります。

夜中に電気消して、ポップコーンとジュースを両脇に置いて観たくなる映画

そして國村隼は相変わらず何言ってるか分からないです。
らんら

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