アメリカ人の考えた「トンデモニッポン」でしか得られない栄養素がある。
エンタメに振り切ったタランティーノ監督のマスターベーションみたいな映画ですが、だからこそどのシーンも中毒性があって最高にかっこいい。楽しすぎる。
音楽も演出も色彩もカメラワークも、とにかくお洒落でかっこよくてテンションぶち上げられます。
普段アクション映画にそこまで惹かれないのですが、タランティーノ監督のアクションシーンにはとても心が惹かれます。
主役のザ・ブライドを演じるユマ・サーマンの演技も良い。
完璧な殺戮マシーンではなくて、常に汗と血を滲ませ、人間味と危うさのあるキャラクター性が復讐劇としてのカタルシスを高めています。
どの敵キャラクターも個性が強くて、
アニメ好きならこの映画も絶対好きになるはず。
特に栗山千明演じるゴーゴー夕張はオタクのツボを全部おさえたキャラクターで魅力的です。鎖と鉄球の武器もセンスありすぎ。
制服に黒髪のバリバリ武闘派美少女、
BLOODシリーズの小夜みたいだなって思ってたら、本当にタランティーノ監督が「BLOOD THE LAST VAMPIRE」の小夜から影響を受けて作ったキャラらしくて、笑いました。
コットンマウスの過去シーンはアニメーションで描かれていますが、そのアニメの質もやけに高くて、エンドロール見たらBLOODシリーズを手懸けたProduction I.Gでした。徹底ぶりが凄い。アクションシーンの作画は、流石の完成度。
オタクによるオタクの為の映画で、「かっこよければ何でも良し」ってところがあるので
めちゃくちゃな部分やカオスな演出も多いですがそれもまた、趣あります。
夜中に電気消して、ポップコーンとジュースを両脇に置いて観たくなる映画
そして國村隼は相変わらず何言ってるか分からないです。