かっつう

タルーラ 彼女たちの事情のかっつうのレビュー・感想・評価

タルーラ 彼女たちの事情(2016年製作の映画)
4.1
早めに愛を失った主人公が虚構の家族と愛を育み、実の家族が自分達の愛のありかを探す物語。
どんなに金持ちでも、どんなに高価なものをたくさん持っていても、何も持たない主人公よりも充実感を持てない。
(おそらく高価であろう)絵画を自分の手で汚してしまった彼氏の母親に主人公は言う。「ほら、これであなたの絵よ」

主人公は重力から放たれた時、木の枝につかまり地球に留まると言い、
彼氏の母親は、そのまま宇宙に流れ出すと話す。
現実とは逆のよう。

最後、主人公の彼氏の母親が公園を散歩している場面では、
みんなそれぞれ事情はあるけど、
他人が何をしていても許せるような、そんな気持ちになりました。

彼氏の母親は重力から解き放たれた時しっかり枝を握っていたが、そのあとどうしたか。
私たちに、その答えは委ねられた様に思えました。
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