みんと

神のゆらぎのみんとのレビュー・感想・評価

神のゆらぎ(2014年製作の映画)
3.8
グサヴィエ・ドランが脚本に惚れ込んで出演を熱望したサスペンスタッチの人間ドラマ。

複数の物語が過去と現在を行き来し、それぞれの決断が思わぬところで他人の運命に影響を及ぼす。神の存在を肯定的に捉えながらも絶対ではない事を飛行機墜落事故で1人生き残った“誰か“を軸に群像劇として展開して行く。

惹き込まれた!巧みな脚本と飽きさせない構成に興味が途切れる事が無かった。

絶対では無くても、拠り所とし、信じる事で救われる事だってある。
ただ、神は何処にも存在しているけれど決して手は出さない。人生の時々で選択し、周囲と影響し合いながらも訪れる結果は、やはり自分自身の選択の積み重ねなんだと思う。
もっと言えば、それを神は見ているだけなのかもとさえ。

それぞれ、ある意味ギリギリのところで生きてる4組の人生の絡めは神のゆらぎ、すなわち人間の心ゆらぎを見事に表現していた。


ドランが信仰する宗教と愛の間で揺れ動く青年を繊細に演じていた。
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