うたまろ

俺物語!!のうたまろのネタバレレビュー・内容・結末

俺物語!!(2015年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

実写化ブームの中に埋もれない良作だった。

“たけお”こと“剛田猛男”は巨体、正義感、超絶的身体能力を持ち合わせる(高校生離れした)高校生。真っ直ぐな性格で、友人(男)からの信頼がとても厚い。が、女の子からはゴリラと呼ばれたりと少々引かれ気味。でも色恋に不器用なだけでとても純情な優しい男の子(?)。大和に一目惚れするが、すなが好きだと勘違いして空回り。

“すな”こと“砂川誠”は絵に描いたような顔立ちと、さり気無く人を気遣えるいい奴。とにかくイケメン。なんてったってすごいイケメン。猛男と小さい頃からの知り合いでお互いがお互いの大事な友達。

“やまと”こと“大和凛子”はおっとりとしたどこか抜けた性格で、お菓子作りが得意。たまたま街中で絡まれていたところを猛男に助けられて、一目惚れするかわいらしい女の子。

正直実写化に期待をしていないユーザーとしてはそれぞれを演じる鈴木亮平、坂口健太郎、永野芽郁がとにかくみんなハマリ役で驚いた。

何と言っても重要な主人公、猛男。強烈なキャラクターに人間離れした肉体などなど、個性の塊。にも関わらず、猛男はこの人しかいないと感じさせる演技力に役作り。脱帽でした。鈴木亮平さんはこの役のために、体重を30kg増量をしたそうな。(猛男の前に演じていたのが病弱な役だったため、当時との体重差は50kgもあったらしい)

大和が猛男を本当に好きなんだなと思わせる純真な部分も、当時、現役中学生の永野芽郁ちゃんがすごくナチュラルに演じていてよかった。というかめっちゃかわいい。あのニコって笑う笑顔。最高です。後光が差してました。実は予告の時からずっとかわいいと思ってました。超若い。かわいい。原作だと大和の髪色は明るいけれど、黒髪は今らしさが出ていて逆にそれもgood。かわいい。え、かわいい。

そしていい奴代表、すな。こんなにいい奴がいるのかってくらいいい奴。なんだけど映画だとすなの良いところがあまり見えなかったのが残念。それでも時折見せる気遣いや、猛男の事を話す時の顔、とても友達想いな面がすごくすならしくて良かったです。そして現在の実写ブームを牽引するイケメン界の中核こと坂口健太郎さんはやはりこの作品でもかっこよかった。憎らしいくらいにかっこよかった。別に妬み、嫉みで歯を食い縛りながら見ていません。クソォ!!!!!!!!!!

原作、アニメ共にとても好きな作品だったので実写化となるとどういう話の展開になるのかな〜と気になっていたけれど、やっぱり王道!ちょっぴりアレンジ!でもそれはそれでアリ!といった感想。

あくまでもメインストーリーは猛男と大和が結ばれてからの頬ゆるゆるな日常だけれど、あえて結ばれるまでの紆余曲折にピントを当てて、視聴者をソワソワさせてきやがりました。結果はわかっていてもソワソワする。ソワソワ。
「アァ!!!!チガウ!!!!モウ!!!!!!キヅイテ!!!!!!タケオ!!!!!!」と叫びたくなるようなもどかしさ。でもそれがより猛男らしさを引き立てていて。不器用さに心を惹かれる。

印象に残ったのが、猛男がベランダでお父さんと話すシーン。親はもちろんのこと、年を重ねている人の言葉というのはしっかりと深く、心に響くのだなあと思いました。
お父さん役の寺脇康文さんもまさにこの父あってこの子あり、という風貌が違和感無くばっちりでした。

中間部分がもどかしさにかこつけて、ちょっともたついたおかげで、話が収束に向かうにつれ超加速した感は否めなかったけれど、締めるところはしっかり締めたので結果オーライ。
告白のシーンは猛男の必死でひたむきな想いが伝わってきてグッときた。かっこいいよ猛男。お前はかっこいい。byすな

エンドロールも微笑ましさ満天。大好きなシーンがちらほら。
マッキーの曲もとっても素敵で、それも相俟ってニコニコしながら見てました。

オチもバッチリ。原作ファンの人は恐らく最後の“アレ”を見たくてしょうがなかったことでしょう。例に漏れず僕もその内の1人でした。ありがとうございました。

愛しさと〜切なさと〜心強さと〜〜〜と誰かが歌っていたけれど、剛田猛男は3つとも兼ね備えた本当に素敵な人だったなあ。こんな人になりたいと強く思います。

そして猛男、大和と両方の視点から見て、恋は楽しいことばかりじゃないけれど、誰かを想うことで、人を素敵に輝かせる魔法のようなものだと改めて感じました。

僕も素敵な人に巡り合うために、まず柔道とお菓子作りから始めたいと思います。
そして2年後には「得意なスイーツはザッハルテルトです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」と言えるようになります。嘘です。






永野芽郁ちゃんかわいい。
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