思わぬ拾い物。
100円玉だと思ったら時代物の銀貨だったみたいな。
レビューを読むとあまり評判は良くないのです期待せずに観ていたせいか相当な傑作とも思えた。
ノルウェーだかフィンランドの映画かと思ってたらデンマークとフランスの映画。
ホラーという人も胸糞系という評価もあるがハリウッド製のジェットコースターのようなホラーしか観てない人にはこの良さが味わえないのかもしれない。
ホラーでもないスプラッターでもない一番近いのは日本の怪談ではないだろうか。
小学生の頃手塚治虫の「バンパイヤ」という漫画が連載中にドラマ化された水谷豊少年が狼に変身するドラマだった。
それを思い出しながら変なメイクを施すより、美しい顔のまま野獣に変身してもより凄味が増したかなとも思う。
主演女優の姿も美しく、時折はさみ込まれる風景画のようなショット、極端に振り切ることのない演出。
怪談ものの短編小説のような90分弱。
こういう映画が今現在に制作されたことも評価したい。