『僕のエリ』を引き合いに出されている方が多い様ですが、確かに影響を受けているかと思われる作品になっている。ただし、残念ながら、あちらほどの傑作では無かった。
タイトルに『月』が入っているが、実際にはよくある『狼男映画』の雄に満月で変身する事は無い。
マリーとダニエルの関係はまさに『僕のエリ』の2人の関係と同様の感じがする。
母親と父親の関係もそうだが、狼は生涯、一夫一婦性で生活すると聞いた事がある。母親、娘ともその習性を持っているという事なのかと思って見ていた。
周りの人間が、マリーや母親の正体を昔から知っていた様な描き方をされていたが、具体的には何の説明も無く終わった。出来れば少しぐらいその辺りの説明が欲しい。
この作品も『僕のエリ』と同じで北欧が舞台なのかと思っていたが、スカンジナビア半島では無く、デンマークだった様だが、やはり、光り輝く青空でなく、陰うつな曇り空の景色が似合う。
