ま

ロブスターのまのネタバレレビュー・内容・結末

ロブスター(2015年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

生まれ変わるなら何になりたいですか?

個人的に好きな作品でした。
パートナーがいるのが正義。
独身者はとあるホテルに集められ、期日までにパートナーを見つけれなければ(転換により)罰せられる。

独身のままなら。パートナーがいれば。と全校集会のように独身者が集められたスペースでパートナーのいる素晴らしさが実演される。

パートナーが出来れば、カップル部屋が与えられ一定期間共に過ごし、期間が終わればヨットでの生活。全て問題なく終わればはれて街での生活が始まる。
問題があれば子どもが用意され、その仲介役となる。

パートナーがいることが正義とされる世界で、独身者グループも密かに存在する。
異性とのおしゃべりは許されるが下心のある接触は罰せられる。

主人公は妻と離婚し、ホテルへ送られる。
そこでの生活に不信感、違和感を抱き逃走。
独身者グループへ。
そこで出会った女性と恋に落ちるが、独身者グループでのルールに反するため、2人だけが分かるコミュニケーションを取り始めるが、、、。


なんか、なんかすっきりはしない。
静かに物語が進んでいく。
期限内にパートナーを作らないといけないし、出来なければ動物にされちゃうし、だからと言って独身者のグループに入れば、良いなと思った人と自由に恋愛もできない。
街に行くにもパートナーと2人でないといけないし、ちょっと1人になれば脱走者と思われ身分証や森から来た者でないか靴裏も確認されちゃう。

ホテルでのプレッシャーに耐えきれずおかしくなっていく人、自殺を試みる人、ホテルからの救済処置として行われる狩猟で日数を増やしていく人、逃げ出す人。

全部おかしい。不気味。
パートナーができても独身のままでも自由がない。常に誰かしらに見られている。パートナーがいてもいなくても息苦しい。
どの位置にいても幸せにはなれない気がする。
若い間に結婚して子ども複数人が当たり前な昔と結婚しても離婚する人、おひとり様が増加している今。
何が間違ってて何が正しいとかはないんだけど、ないんだけどーーーーー。
息苦しさから転換するって、現実世界じゃ、、、。
たまたまテーマが恋愛?ってだけで別のテーマにしてしまったらえぐいことになるよね。

何を我慢して、見ないようにして、人生に制限をかけながら、どう自分のまま生きるか。


私は広くて青い空を自由に飛び回る鳥になりたい。
ま