ユカリーヌ

TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬのユカリーヌのレビュー・感想・評価

3.8
【過去に観た映画】2016.6.2

脚本、監督がクドカンということで、大人計画の舞台っぽい感じ。
絵コンテも監督自ら全て描いたというだけあって、
細かい部分もとてもこだわっていた。

地獄の造形をCGを使わず、手作りで作っているのが、
コントっぽくてチープであるのが、逆に味わい深い。
地獄と現世の美術担当が別ということで、地獄の人たちの衣装、メイク、小道具の独創性が
とてもおもしろい。

地獄に落ちてきた大助(神木隆之介)の変貌ぶりと、
責められっぷりもすごいけど、
赤鬼になったキラーK(長瀬智也)の現世とのギャップも笑える。
そして、その想いも意外にも切なくて、ほろりとさせられる。


ロック魂というかギタリスト愛が随所に表れて、
小ネタも多いので、ロック好きの人だと、より楽しめるかと思う。

意外なミュージシャンや俳優もメイクして地獄の中に出演したりしていて、面白い。


観終わって、友が「ヨッチャン出てたね」
と言うが、私は野村義男には全く気づかなく、対立側のチャーばかり見てた。
さすが、たのきん世代!

はちゃめちゃで下ネタも多いけど、
やけに地獄を色々と見せるし、
何度も「畜生」で転生させて、
人間に生まれ変わるのが
難しいことを見せ、生死観を揺さぶる。
そして、まっすぐに人を愛する純粋な想いを貫くことの強さを感じさせてくれる。

人間として生まれることの奇跡、人生のはかなさ、
限りある人生の大切さなど考えさせられる。

「天国」の描き方もなるほどなあと感心し、面白かった。


♪あなたがいれば そこは天国
 あなたがいない そこは地獄
 あなたがいれば 地獄も天国
 あなたがいない 天国は地獄
    「天国」作詞:クドカン



キラッキラの派手なパンフの表と裏。
表の神木くん、一瞬 能年玲奈かと思った。
ユカリーヌ

ユカリーヌ