orixケン

人生タクシーのorixケンのレビュー・感想・評価

人生タクシー(2015年製作の映画)
4.4
嫌味無く痛烈でもないがそれだけに響いてくるいい反体制映画だった。
パナヒ監督がタクシー運転手になり様々な人を乗客として乗せる。その乗客を通してイランの問題点をつきつける。死刑問題や貧乏なための治安の悪さなどまた格差や結婚してても夫が死んだらしっかりした遺書がないとほとんど財産が妻には残らないなど。これらを乗客しゃべること通して描写。特に姪との会話では現実社会を見せる映画が撮れないことを姪から素直な疑問で出させる。
最後の強盗は強盗でなくその前の弁護士の会話で常に監視されているということを皮肉として実際ありえることとしての映画撮影妨害を訴えたんだろうか。