人生タクシーの作品情報・感想・評価

人生タクシー2015年製作の映画)

Taxi

上映日:2017年04月15日

製作国:

上映時間:82分

3.7

あらすじ

監督自身がタクシー運転手に扮し、テヘランの街に暮らす乗客達の人生模様をリアルに描き出す、勇気とユーモアに満ち溢れた、新たな傑作の誕生!映画を愛する人、ものづくりに関わる人、そして壁に立ち向かうすべての人々に贈る、奇跡の人生讃歌

「人生タクシー」に投稿された感想・評価

KEIKO

KEIKOの感想・評価

3.0
イラン映画は、おそらくお初。
何もかもが日本と違いすぎるため、理解し難い衝撃的なシーンも多いが、ある意味、とても貴重な作品を観れたと思う。
そして、こんなに自由にたくさんの国の映画作品を観られる日本に生まれたことに、感謝の気持ち☆

金魚のおばあちゃんが気になって仕方がない!!笑。
みなみ

みなみの感想・評価

3.3
金魚のお婆ちゃんが印象的
運転中の携帯電話にはヒヤヒヤしました。
どこまでリアルかフェイクかの線引きを考えながら観るとおもしろい。けどタクシーに乗り込んだ人々が漏らす言葉や感情などはきっとイラン国民のリアルな声なのだろう。
監督活動の禁止やその他諸々の表現の自由を規制されているパナヒ監督だからこそできたユニークな映画の作り方だった。
猫道

猫道の感想・評価

3.9
作風が反体制的であることからイラン政府によって映画製作を禁じられているというパナヒ監督の最新作。観ればわかるが『一見すると「タクシー運転手に扮した監督がタクシーにカメラを取り付け、乗ってくる様々な市井の人たちの生の声を撮ったドキュメンタリー」に見えるが、それを模した劇映画』となっている。この複雑な設定は、彼が脚本の執筆も禁じられていることとも関係しているのだろう。とにかく、監督の意図を終始探りしながら、イランという国の現実を覗き見ていくようなスリリングな鑑賞体験だった。

国際的に高い評価を得ながらも、本国で厳しい統制にあっているというパナヒ監督。逆に言えば、現実がハードだからこそ闘うためのアイディアやハートがより磨かれるのだろう。監督の他の作品も観てみたくなった。前々作は政府から規制を受ける中、自宅でiPhoneで撮影した『これは映画ではない』という作品らしい。こういったタイトルからも反骨精神とユーモアを感じる。

『人生タクシー』。映画を愛する人はもちろんのこと、モノ創りをしている全ての人にもオススメ!
マーチ

マーチの感想・評価

3.6
【下半期鑑賞映画寸評:2017】

《表現の自由》

映画監督を目指すなら今作を絶対に観ておくべきだと思う。それだけ映画作りの指針となる精神がたくさん詰まっている。

反体制的な映画を作り続けてきたことを理由に政府から20年の映画製作禁止令を出されてしまったパナヒ監督。その背景を知っていればこの作品はより楽しめる。

ドキュメンタリー的な撮り方をしていて、かなりリアルに感じるけれど実際は全てフィクション。その演出方法が表現の自由に圧力をかける政府を皮肉っているようにすら感じる。

映画でも音楽でも本でも、芸術に準ずる媒体には表現の自由が保障されている。それを上のものが押さえつけ、圧力をかけるとはなんたることか! イラン🇮🇷に住む人々のごく普通でユーモアに溢れた生活を通して、国自体の問題点と抑圧された環境を映し出しつつ監督自らの反逆の意志も込められている。

表現とは非人道的で無い限り、自由であるべきだ。
誰かがそれを制するなんてことがあってはならない。

こういうの観てるとプロダクションや事務所の圧力に屈して本来の意味で作るべきものや作りたいものを作ることが出来ていない場合が多い日本のドラマの現状や映画製作の過程に憤りを感じる。勿論そんな作品ばかりという訳ではないけれど、斜に構えたりスポンサーを気にしてばかりいないで、今作のパナヒ監督みたいに政府から目をつけられるほど本気で映画してる作品を追究して生み出してくれよ〜って思ってしまう。それだけ今作は自由だし、抑圧されているからこその広がりが感じられる。

監督自身の国の現状が滲むことで、この映画の“強さ”がより一層際立って見える。
この作品が日本は基、多くの国々に届けられて本当に良かったと思う。(こういうタイプの作品はイランの検閲に引っかかって自国から持ち出すことすら難しいらしい。反体制的だから…)

芸術精神が自由であることの希望はまだ失われていない。そう感じさせてくれる良作。
本当に良いものを“良い”と言える社会(世界)でありたい。


【p.s.】
下半期に突入しましたが、上半期鑑賞映画のレビューをまだ消化しきれていないため、下半期鑑賞映画も一部は寸評で投稿していきます。

いつもとは違い、極々短いレビューで投稿しています。暇があれば付け加える予定です。

従って、いつもの【映画情報】等もカットさせていただきます。

*詳しくは2017年7月3日に投稿している《『ローン・サバイバー』評》内の【p.s.】をご参照下さい。
一昨日見た。そして今日はエンドレスポエトリーを見に行った。それで思ったんだけど、比較できない全然違う映画だけど、これもフィクションでもドキュメンタリーでもないその人自身のポエトリーだと思った。
あおい

あおいの感想・評価

3.7
規制を乗り越え、現実をただ描く…

ジャファル・パナーヒー監督最新作。タクシーの車内カメラを駆使して撮られており、映画じゃないと言い張り、何とか映画祭に持ち込まれた作品。

現在のイランでの情報統制や表現の制限に、新たな切り口で抵抗する同監督の映画愛を感じます。

フィクションなはずやのに、どこかドキュメンタリー風に見える独特な撮り方が斬新。監督自らがタクシー運転することによってさらに臨場感が増す。

車窓から見えるイランの街並み、風習、イラン人同士の会話、所々みられるターロフなどイラン🇮🇷を余すことなく体感できる。もう一回イランに行ってみたくなる。

途中で出てくる可愛らしい姪っ子の演技が素敵!ズバズバいう物言いが微笑ましい( ^ω^ )

イラン映画なので、単調さは否めいないけど、しっかりと監督の伝えたいことが分かる作品。

誰かを矢面に立たせることで、他の抑止力にするのがイランのやり方と劇中言われており、パナーヒー監督自身がそれ。

お菓子箱にUSBを隠して、映画祭に作品を持ち込んだという逸話もある監督やけど、何だかんだで甘くみてもらえてるとこがあるんと違うかなとか勘ぐってみたりして。

現実はどうであれ、こういう前衛的な作品でイラン映画を牽引していって欲しいのは確かである。
「ドキュメント72時間」というNHKで放映されている番組を知ってますか?
ある一ヶ所にカメラとインタビュアーを配置し、72時間の間にそこを訪れる人にインタビューをするという、ただそれだけの番組。その場所は、定食屋さんに始まり、自販機の前、山の頂上、女性刑務所、川べりと様々。
自分はこの番組が好きで毎週欠かさず見ている。

何が言いたかったかというと、自分はこの映画も「ドキュメント72時間」もドキュメントだとは微塵も思っていないということ。というより、作為が1%もないドキュメントなんて存在しないと思う。
そこに誰かがいれば、そのひとの物語だし、それが交錯すればそれもまた物語。
その人の物語のうちの、たった一瞬を覗くことで、その前後に想いを馳せることができるのってすごくおもしろくないですか?

ゴミを拾う少年の物語や金魚を運ぶ老姉妹の物語や、何より魅力的なのは海賊版DVDを売り歩く彼の物語。
言ってしまえばそれが本物か偽物かなんてことはどうでもいいのです。
ysak

ysakの感想・評価

3.5
つくったという事実が、ダイレクトに作品の価値という珍しい作品。事前に背景や経緯のリサーチをちゃんとしてたら、もっとグッと来てた気はします。
ミナミ

ミナミの感想・評価

4.6
映画を撮ったら懲役6年のイランの監督、あえて肩の力を抜いたように見せて、実はガンガン魂込めて撮られた作品、上手に彼の哲学や反社会的スタンスが表現されていて、終わり方含めて出来る限りのリアルが詰め込まれてた、現実を覗き見した気分
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