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母の残像のragaのレビュー・感想・評価

母の残像(2015年製作の映画)
4.5
紛争は国家や民族、宗教の違いで起きる惨状である。家族という最小の共同体における感情の衝突もまた紛争であり、互いの信頼を失ってしまう不自由が生活の破綻へと向かっていく。そこから逃避するか修復へと挑むのか、勇気と慎みの交錯で真意が見えづらくなるもどかしさが人間の弱さであり人情味でもある。移りゆく語り部の視点が家族の群像として構成している脚本の妙が冴えている。サントラのセンスも良い。ヨアキム・トリアー監督いいね。
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