このレビューはネタバレを含みます
ネットで話題になってたので鑑賞。
戦時中のお話だから、そもそも軽い気持ちで観れる映画ではないが、ホタルの墓や普通の戦争映画のように終始重苦しい感じはなかった。
くすっと笑えたりするシーンの数々。
ほっこりするすずとしゅうさくのやりとり。
どこにでもあるような家庭内のやりとり。
あぁ、戦時中でもこうやって人は恐怖の中でも強く、そして日常を生きていたんだな。
悲惨さだけを押し出すだけではないからこそ、戦争がいかに人々の普通を奪うかを改めて思い知る。
すずとしゅうさくの夫婦関係も素敵。
現代では急に知らんとこの家に嫁にいかされるなんてことはない。
けど、そこから愛情が芽生え、家族になる。お互いが大切だと思う気持ちが伝わるやりとりに凄く心が洗われた。
あと戦争に敗戦し終わったことを知ったすずが泣き叫んでた姿は心にぐさっときた。
「海の向こうからきたお米、大豆、そんなもんでできとるんじゃなあ、うちは」
私は普段何も考えてはなかったが、改めておもった。
日本でも世界のものがどこにでもあふれてる。特に日本人はミーハーだから新しいものにはすぐ飛びつく。
これは世界にとっていいことでもあるけど、なんかモヤモヤを感じた。言葉で言い表せない。
普通であることって幸せなのかもしれない。求めすぎることはある意味不幸なのかもしれない。
そんなことをぼんやりと考えさせられる映画。