このレビューはネタバレを含みます
広島や呉には少しだけ行ったことがあるから懐かしい感じがするのかな、と思ったけど、人の優しい感じが懐かしさを醸し出してるのかもね。
憲兵さんの怒り方も滑稽だし、きつい小姑と思ってたけいこさんも、色々な事情がある、本当は心の優しい人だし。
戦争の描き方は、何だかふわっとしてたかな。お兄ちゃんが無くなったのもはるみちゃんが死んだのも、すずの右手が無くなったのも、何だかふわっとしてる。
今時の親だったら半狂乱になってすずを責めたてたと思うが、あのきついけいこさんが、ほんの少し嫌味言ったくらいで自分の娘の死を受け止めてるのに違和感…。
周作さんが、すずと幼馴染をくっつけようとするのも、そういう時代だったんだ、とは受け入れ辛い。
でも、平成生まれで昭和で年を言われてもぴんとこない、って子達に比べれば、太平洋戦争はまだま私にとって地続きの生活なんだ。
あの時代、自分でできる限りの工夫をして、少しでも楽しく暮らそう、という心持ちは理解できる。
一番感覚的に理解できるのは、恐らく被爆したと思われるすみちゃんの気持ち。それに寄り添うすずの気持ち。
多分こうのさんの原作を読んだ方がわかるんだろうな。彼女のほかの戦争の漫画はもっと深いもんね。
すずの声がよく合ってましたね。
超話題作でテアトル配給では本当に久々のヒットのため、私のホームグランド、テアトル新宿はずっと満席続き。
平日休みとれば見られるかな、と行ってみたら水曜レディースデーのお陰であっという間に満席、立見。
これから見にいくのでも、まだまだ混雑状況を確認してからの方がいいです。
