今の私たちにとって「非日常」である戦争が「日常」であった頃の
広島・呉で生きる少女と時代を色鮮やかに描いた作品。
物が足りない・少ないことは貧しいことだと考えがちだけれど、
周囲の人と協力し、知恵を絞って懸命に生きる様は貧しいとは感じなかった。
むしろ、すずたちは豊かにすら感じられた。
戦争は辛くて悲しい一面が多く取り上げられ、そう強くイメージつけられた中で、当時の人にも当たり前に「日常」があったということを思い起こさせてくれる。
戦争が「日常」になるということがどういうことか、戦争を体験していないからこそより強く刺さったのかなと思う。
