きなこもち

湯を沸かすほどの熱い愛のきなこもちのネタバレレビュー・内容・結末

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

最初、タイトルから
恋愛の「愛」だと思っていましたが

親子の熱い熱い「愛」でした。
それはそれはもう湯を沸かすほどの。



双葉がガン宣告をされた後、安澄に全てを満たしてあげようと思ったのだろうか
お父さん、本当のお母さんと繋げていく。
自分がいなくなったら娘は一人ぼっちになってしまうから。

事がうまく進んだから良かったけれど、仮にもしうまくいかなかったら親子ともに大きな傷を背負うことになっただろうなーと。

虐めのシーンでは強い子になってもらおうと、双葉必死。
絵の具塗られ、制服盗まれても
「立ち向かうんだ!!」と。
でもその熱い思いに安澄も立ち向かう。

自分もいじめられた経験があるけど
あそこまで立ち向かう勇気なんて微塵もなかった。本当に強い。
その後はどうなったか描かれていないが、きっといじめはなくなったんじゃないかな。

そしてお父さんは終始いい加減。
奥さんが苦しんでいる状態でもパチンコ、仕事でお見舞い行くシーンなし。
しかし気になって娘に様子を聞く、情けない男。

照れくさいのかなんなのか。
でもこーゆー男っていると思う。うん。

しかし最後にお父さん頑張ってピラミッド
それに感動し双葉「死にたくない...」と本音を漏らす。
でもそれは誰にも聞こえない。
そして誰にも最後まで弱音は吐かずに終わる。

双葉は最後までお母さんで最後まで家族の心配しかしていない。
安澄の見舞いのシーン
家族がうまいことやっていて、自分はいつも通りかな。もうお母さん大丈夫だよ
って。

自分を必要としなくてもなんとか頑張っているのって双葉は安心したんだろうけど
私はキツいなー。
だって自分の存在価値って...って思ってしまうから。
自分なんのために今まで生きてきたんだよ、、って


そして最後のシーン、煙突の赤い煙で感動シーンからなんか恐ろしくなりましたが
強い家族の愛の形なのでしょうか。
そーゆー形もありかと思います!