ゆず

ピッチ・パーフェクト ラストステージのゆずのレビュー・感想・評価

4.3
青春の終わりを迎えても人生はつづく。むしろ人生は青春が終わった時から始まる。
ベラーズでの輝かしい栄光の日々は過去のもの。それぞれの人生を歩み出した彼女たちは現実社会の壁にぶち当たり、人波に揉まれ、孤独を味わい、なかなかに寂しい20代を送っていた。
そんな彼女たちが再び集い、また輝き出す。
青春が終わり、現実が押し寄せてきても、またいつでも輝きを取り戻すことはできる。その意味では、青春に終わりなどない。
前作までは、どんなに感動しても「大学生たちの青春ムービー」だった。社会人15年生くらいの私にとっては過去の青春への憧憬だった。
でも本作で一応は社会に出た彼女たちを再び青春させたことで「社会人たちの青春ムービー」になり、自分自身の現実と少し重なる部分も出て来た(壁とか人波とか孤独とか)。人生に悩んでいる人、働きながら夢に向かって頑張ってる人、そんな大人たちへの応援ムービーにもなっているのではないか。

…なんて真面目な感じでつい書いてしまうのだけど、作風は相変わらずお気楽でテキトーで下品で癒される。
いろいろまとめて「好き」の二文字に超要約してしまおう。ぜんぶ好き。ありがとうございました。
ゆず

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