リプリー

シャザム!のリプリーのレビュー・感想・評価

シャザム!(2019年製作の映画)
3.8
字幕版にて鑑賞。
ヒーロー同士の共闘や共演目的ではなく、それぞれのキャラクターのポテンシャルを最大限に活かすオリジン映画を創る事に集中し、ここ最近勢いづいてきたDC。
シャザム!も子どもヒーローという特性を活かした楽しいシーンがてんこ盛りの映画だ。
能力をキャッキャッキャッキャッと試し、ハシャギ捲る序盤の展開は大いに笑える。と言うか多分大人でも子どもでもスーパーパワーを手に入れればああなるよなぁ、なんて考えてしまうほどに妙な説得力があった。
主人公が“真の意味で”ヒーローになるくだりも実に子どもらしくシンプルで、感動的でもある。
80年代活劇アドベンチャーを思わせる少しダークなシーンは、なるほどホラー出身監督起用の意味があるな、と。
エンドゲーム公開までとにかくヤキモキ、緊張の強いられているアメコミ映画ファンにとって良い清涼剤になってくれたんではないだろうか?

という充分楽しんだ事を前提に少し不満な点を。
まず、ショックシーンについて不自然なまでに血がでない。
全年齢向けの映画なので、何も血を出せとは言わない。でも、見せない演出はいくらでも出来たはず。現に「アナベル」は血みどろじゃないホラーな訳だし。
次に、家族のドラマも大学行く行かない件はどうなったのか。主人公との友情、あるいは兄妹愛は分かるがそこまで家族の絆を深める工程がちょっと急ぎ足(特に親との関係)などちょっと消化不良な気がする。
あと、シャザムの能力をアレしてから主人公の能力はどうなったのかもちょっと分かりづらい。ヴィランと違う理屈なんだろうけど、、。

まぁ、でも楽しい映画なのは間違いなし!
劇場は字幕と吹き替え半々のバランスで公開されていて多分客入りをみて判断していくんだろうな、と。