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のけぞる女のimaponのレビュー・感想・評価

のけぞる女(1980年製作の映画)
4.6
風間舞子、主演作観る度にこれぞ代表作と思うクオリティあるが、これこそ本当の代表作じゃなかろか。
女シリーズは誰が監督しても名作になるのか?これは加藤彰なんだ。

先ず冒頭一瞬ショットの顔面力!細眉風間舞子の凄味。
前半は女囚脱走。護送車が豪快に谷底へ落ちる。どさくさ逃走して森の中、青姦カップルの影で自慰。民家に忍び込みワイルドに腹を満たすと夫婦を拘束、強チンもこれには亭主も中折れ。こういうありきたりな凶悪囚人の脱走劇を女でやる。伊達邦彦じゃなくて小島恵美子、非情の女豹に出会った感覚。
兎に角風間舞子の目力が半端ない。それは瞳に留まらず白目までもが訴えかける。
ワイルドだが身体は敏感な淫乱体質。逃亡先のマッサージ宿で吉川遊土に指南されるだけでビンビンに感じちゃう。気に入られた悪徳私服刑事の藤巻源にも「務所に戻ったら身体が持たない」男無しではいられない体質。ポルノ度の高さ。

映画館で「愛に濡れたわたし」観たあと出会った大江徹には同じ匂いを感じる。ここからはサスペンスアクション度をぐっと上げつつ衝撃のエンディングへ。逃亡を後ろから射殺される大江。風間の吹き飛ぶ掌、牢獄で風間舞子が地道に製作しているのは張型。笑いを伴いながらもその反骨に喝采。

傑作です!
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