５時間17分。長さに不安を覚えながらも、濱口竜介監督の映画なので観なければと、覚悟を決めて観たのだけど、時間なんてどうでもよくなるくらい面白かった。
会話劇の映画で、ひとつの会話の場面が、長く描かれているのだけど、その会話がどれもこれもおもしろい。
主役となる女性４人だけでなく、他の登場人物も含めて、価値観や背景を垣間見せながら繰り広げられる会話の数々で、ユーモアも混じりながら、とても真剣なもので、それぞれの価値観や人間関係を揺さぶってくるようなものも多い。その場限りの会話ではなく、ストーリーの展開を大きく動かすようなものでない場合でも、少なくとも彼女たちの心のどこかには残り続けるような会話が積み重なっていき、物語が進んでいく。
特に４人以外の登場人物たちが、かなり個性的な人が多いのも、のめり込むように観れた要因かもしれない。
確かに長い映画だけど、もう一度観たいと思えるくらい、自分にとっては楽しい時間だった。
