ディアッカ

ペットのディアッカのネタバレレビュー・内容・結末

ペット(2016年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

元は捨て犬であった主人公マックスが、飼い主が突然連れてきたもう一匹の捨て犬デュークを非常に小狡い策略で自分の支配圏に置こうとし、あまつさえ家から追い出そうとまで画策するという開始10分で主人公から受ける第一印象が最低最悪のところから始まり、そこから事件に巻き込まれるわけだが、前述の通り主人公は自分が捨て犬だったことも忘れ、傲慢な奴とはいえ最初は(表向き)仲良くしようと接してきたデュークを毛嫌いするような非常に最低な人間性(犬だけど)なので、こんな奴が不幸になろうと別にどうでもいいし、中盤、事件に巻き込まれたマックスを救おうという流れの中でも「あいつはいいやつだから!」って話に全く説得力がない。どっちらかというと、嫌っているマックスを助けるために危険を顧みず火中に飛び込むデュークの方がよっぽどいい奴だし、正直始まりから終わりまで主人公のマックスが能動的にアクションを起こすことはなく、困った時には周囲が何とかしてくれるという子供向け映画のくせに子供の教育にかなりよろしく無いストーリー展開にはほとほと呆れ帰るばかり。
悪役も、動物をペットにしたはいいが、飽きたら捨てるような人間社会を恨み、自由であることを訴えるというどこかで見たようなキャラ設定だが、最終的にはそいつも人間に飼われて終わるというこれまたどこかで見たオチ。(嫌がる当人に選択の自由がないところまでそっくり
つまり製作者が言いたいことは、動物に自由なんか必要なく、人間社会の管理下に置かれた方が幸せであるという正気を疑うような思考をしているということ。
すなわち、これはトイストーリー2の焼き回ししたような話でありながら、トイストーリー1にあたるものがないため、非常にいびつな形のまま話が進み、トイストーリー2の最も悪い点であったオチの部分まで踏襲するという最悪に最悪を重ねたような作品であるということ。
ズートピアという作品が有る無しを別にして、こんな志の低い作品を天下のユニバーサルが作るなんてあってはいけないこと。
2016年ぶっちぎりでワースト。2015年ワーストの進撃の巨人後編に近い怒りを覚える作品
ディアッカ

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