ハンポコナヨツナ

疑惑のチャンピオンのハンポコナヨツナのレビュー・感想・評価

疑惑のチャンピオン(2015年製作の映画)
4.0
会社の映画仲間に勧められて鑑賞。

自転車レースでは最高峰といわれるツール・ド・フランスで、前人未到の7連覇を達成したランス・アームストロングの半生を描いた実話ベースの映画。
ツール・ド・フランスでのドーピングに関する大事件はCNNやBBC等の国際ニュースなどで少し見聞きしていましたが、なるほどこんな形で行われていたのですね。
映画はランス個人の癌からの復活、そしてドーピングをしてでもトップを取りたいという勝利への執念を映した側面と、マスコミも含めたメジャースポーツ界の抱える闇を描いた部分、2つの観点から楽しめる作品でした。
ランスを演じたベン・フォスターは演技も素晴らしかったですが、映画序盤の方のややマッチョ系から癌克服後のシャープな身体への肉体の変化を見て、この役にかける意気込みを感じました。
また、ドーピング方法を指南するフェラーリ医師を演じたギョーム・カネという俳優がなかなかの存在感を発揮していてすごく良かったですね…この人の出てる他の作品も観てみたいです。
スポーツ界の闇であるドーピング事件を暴いているストーリーなのですが、観終わった後にそんなに悪い気分になる事がなく、逆に“やり切った”感のある不思議な後味となりました。
これもランスの勝利への執念のなせる技でしょうか。