カネコ

タンジェリンのカネコのレビュー・感想・評価

タンジェリン(2015年製作の映画)
3.6
全編iPhone 5sで撮影されたと言う事で📱取り出す度に「いつの時代のスマホだよ!?」とつっこまれてたiPhone SE第一世代をつい最近買い替えた記念に?鑑賞🎥
関係無いけど個人的にガラケー時代から携帯・スマホの買い替えサイクルは恋愛関係のサイクルに似ている気がしている。
やっぱりスマホで撮影されたからにはスマホで観よう♡と思って観たけど全然画質とか違和感感じなかった。まあスマホ画面だから大画面で観たら違うかもしれないけど。

LAのクリスマスイブ🎄全然暖かそうでクリスマス感無い。
ドーナツショップで一つのドーナツを分け合う立ちんぼオネエ(トランスジェンダーって言葉がしっくり来ない)2人🍩
2人の会話がタランティーノ監督映画みたいで面白い。
その後オネエの一人で出所したばかりのシンディは服役中に浮気(しかも女と!)した恋人と浮気相手のD何某を探して歩き回る。
もう一人のオネエ・アレクサンドラは歌手志望でイブの夜にライブをする。
タクシードライバーのラズミックはシンディが出所したと聞いて家族とのクリスマスディナーを抜け出しシンディを探し回る。

華やかに感じるLAも一本通りが変われば立ちんぼ、クスリ、貧困と隣り合わせなのを感じた。
パラサイト然りアスもだけど昨今こう言った貧困層にフォーカスした作品が増えている気がする。
皆んなうっすら気づいてた民主主義社会の限界を問題提起しているのはこの映画のシンディの逞しさから感じるし浮気相手の可哀想なくらい痩せこけた身体からも感じる。
自分の恋人を寝取った女ともクスリを介したら友達になれる。クスリが救いになっているのは悲しいけどリアルなのかな。根本的な解決にはならないのに。

けっこうテンポ良くノリも良くて楽しく観れるけど、最後は皆んなそれぞれ孤独であるカットが入る。そして酷い目に遭った後に慰めてくれる親友はやっぱり大切だとじんわりする。タンジェリンのように甘酸っぱくてちょっとほろ苦い良い映画だった🍊

洗車場ってなんかワクワクするんだけどこんなに酷い洗車場シーン初めて観たわ。
カネコ

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