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カットバンクのSNのレビュー・感想・評価

カットバンク(2014年製作の映画)
3.0
静かに進む、“町”を舞台にした良質なサスペンス


偽装殺人を巡るドタバタが話の中心だが、舞台となる町の閉塞感が良いフレーバーになっている。その雰囲気と介護、人種差別、隠蔽体質などの様々な補助的要素がとても良いバランスでブレンドされている。

マイナスな点は、多くの要素を並行して走らせているため、それぞれの視点がボヤけてしまい、いまいち印象に残らなくなってしまっている点。しかし、その中でも、町に囚われている人、送り出す人、送り出される人など、町を中心とした人間模様はとても丁寧に描写されており、のめり込めたし、共感できた。出演俳優陣の目の演技にも引き込まれた。目が映る数カットを見るだけの価値はあると思う。

謳い文句の「予測不能!」がウリの映画ではない。このキャッチコピーを考えた日本の広告代理店はちゃんとこの映画観たのか?
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