アむーレ

ザ・サークルのアむーレのレビュー・感想・評価

ザ・サークル(2017年製作の映画)
4.0
超監視下社会。
技術の進歩で便利さを享受できることはとても素晴らしいことだけれど、極論ここまで来たら恐怖だし人の一生が常に24時間窮屈になるだろうと思う。
自由はないし、本音を語ることもできない。
それって人の奴隷化ではないだろうか。

実際、この現代において、監視カメラが大量に設置され、カメラに映った時点でその人のプロフィール、犯罪歴、渡航歴などありとあらゆる個人データがリンク付けされ監視できる状態にある国があるという。
カメラに映った顔の情報からその人の人種、国籍、今どんな感情を抱いているかまで分かるという。
これって本当に必要?
凶悪犯を捕まえるためなら社会のためになるかもしれないけど、それを認定する側・そのデータを使う側が正しくない(悪の)場合は?
それはなんの罪もない一般人が不利益を被ることになる。

こんな恐ろしい技術ならいらないな。


最後のシーンはメイがこの映画の冒頭でプライベートをのんびり過ごしていたはずの湖で、ドローンに監視されながら笑顔で挨拶するメイの姿だった。
好きなことをプライベートで楽しむ時間でさえ監視され、外面(そとづら)の笑顔で挨拶するしかない=もう逃げられない…というメッセージだったのかなと思い、自分にはこの映画の結末がとても悲しく映った。

本当に怖い。
こんな世の中にならないで欲しいと真剣に考えさせてくれる映画だった。
アむーレ

アむーレ