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光のノスタルジアのその他のレビュー・感想・評価

光のノスタルジア(2010年製作の映画)
5.0
同じ砂漠で星を眺めたり土を掘ったりするのも、歴史を詩的に謳うのと同時に国の過去を悼むのも、生存者の話も砂漠に静かに佇む望遠鏡も建築家が書き残した間取り図も収容所の中で作られた星の観測器も遊牧民の遺骨も失われた遺体もそれらを探し求める女たちもアカシックレコードも全てあーあってなるくらい好きで私こういうのが好きなんだって知られただけでも充分良かった。これをドキュメンタリーと呼ぶのか、ドキュメンタリーにポエムはいらないのか、そんなことはもう私にとってはどうでもよかった。そしてこの映画を美しいと思えるのは他人事だからというのは充分わかりきってたから、心が弾むのと同じくらい自分に失望した。宇宙の歴史も人類の過去も同じテーブルに置いたら同じくらい大きくて小さい。人間の骨も星もカルシウムからできている。我々はどこから来てどこへ行くのか誰も知らない。それだけの事実さえあれば、他のことなんてどうでも良い。Allora&Calzadillaの《Great Silence》を想起した。
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