Kitty

LBJ ケネディの意志を継いだ男のKittyのレビュー・感想・評価

3.7
ジョン・F・ケネディ(JFK)に倣って、LBJのイニシャルをタイトルに冠したこの映画では、JFKが説いた公民権法を成立させた第36代大統領リンドン・B・ジョンソンの生き様を描く。

黒人への差別思想が強い南部(テキサス州)を地盤に持つジョンソンは、JFK政権の副大統領になるまでは、むしろ公民権法に反対の立場だった。

JFKの暗殺により期せずして大統領となったジョンソンは、大統領としての信条に基づき、JFKの遺志を継ぎ、南部出身の議員の反対をよそに公民権法の成立をやってのける。

議会に向かう前に、リンカーン記念堂前を通り、リンカーン像に向かって「あなたがやり残したことをやる」と誓う姿には、ゾクッとさせられる!

ジョンソンはその後も、投票権法、医療保険制度、貧困家庭の就学援助など、大統領としての変革を成し遂げていく。

リーダーとは何か、政治とは何か、世の中を変えるとは何か。様々なことを教えてくれるお勧めの1本です!

※奥様の姿(内助の功)も素晴らしい。
※日本の政治の姿があまりにも貧弱すぎて悲しくなります。


<おまけ>
「災い転じて福となす」に相当する英語の諺が登場します。
”When life gives you lemons, make lemonade”「人生があなたに欠陥品(=lemonは欠陥品のたとえ、日本語でも辛酸をなめるという言い方をしますよね)を与えたら、それをレモネードに変えてしまえ」
この映画と同様に、本質的なことは、洋の東西を超えますね。
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