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シン・エヴァンゲリオン劇場版のacanuuunのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

自分語りで大変恐縮ですが
テレビ放映当時、10歳年上の兄が放送時間に合わせてドタバタと帰ってきて、食い入るようにテレビを見つめていた記憶が脳の片隅にあった
2008年、アニメ版エヴァをきちんと初めて見た
兄同様にのめり込み、一気に全話視聴
よくわからなかったけどお兄ちゃんはこんなに面白いアニメにハマっていたのか!と変に誇らしい気持ちになった
そのあと劇場版も見た 序と破を一気に見た気がする
感想は、あー面白かった、やっぱりよくわかんないけど、だった

月日は経ってあの時のときめきを忘れていき、大学生の頃に「なんかエヴァQそろそろらしいよ」と聞く
昔好きだったな〜続きも観ようかな〜くらいの気持ちで劇場に足を運んだ
よくわからなかった、面白いしワクワクするのに
これはわたしの理解力の問題で、面白いと感じるけど言葉ではどう話していいかわからない、そんな感じ

で、2021年3月8日
半ば夫に付き合わされる形で劇場へ
かつての情熱はどこへやら、Qの内容全然覚えてないよ寝たらごめんね、って言った

見た

面白かった!!
あらゆる「情」の物語だなと感じて涙が溢れてきた 愛情、友情、同情etc… 人びとやいきものの営みの愛おしさ、尊さをダイレクトに受け止めてブワーッてなった
村に馴染んでいく"そっくりさん"、おやすみおはようありがとうさよならのおまじない、日々を生きるトウジたち、子を思うミサト、幼いシンジを抱きしめるゲンドウ、ユイを見つけて果てるゲンドウ、なんか全部目頭が熱くなった
エヴァは無くなった、たくさんの人も亡くなった
みんな大人になった わたしも大人になった
少しでも、感じ取ったことを言語化できるようになった
結局のところは何?と問われたらやっぱりそれはまだ答えられない
とにかく世界って愛おしい!はやく春になってほしい!田舎の実家に帰りたい!という気持ちがわきでてくる

カタルシスは得られた気がする
でもこの寂しい気持ちはどうしたらいいんだろう
終わったんだなぁ
終わっちゃったんだなぁ

安野モヨコというパートナーへの愛も感じた
妻の作品が大好きなんだな

庵野監督はほんとうにすごい
長い間おつかれさまでした
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