JunT

シン・エヴァンゲリオン劇場版のJunTのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

さらば全てのエヴァンゲリオン

まさに

庵野さんの想いとは裏腹に?やはり語りたくなる作品。

けっこうネタバレなので、読む方は気をつけてください。

結局、マリってななんだったんだろ。
そこがよく分からんな。

今作品はやっぱ、物語の進行と同時進行で、エヴァからの解放をはかったんだと思いました。
それは、観客もキャラクターも、解放する物語だったなと思いました。

映画のセット風のシーン、戦いが、部屋の中で行われるシーン、エヴァはリアリティがあるみたいに語られることって結構あると思うんだけど、そういう凝り固まったものをガンガン破壊しに来てた。作り物だから考えるだけ無駄だぜ的な。ぜーんぶ、作り物ですと。現実じゃないよ。イメージですよと。
知ってるわ!

そうか、やっと分かったぞ。分かったのか?あれはたぶん、こんな戦いに意味なんてないぞっていうことだったのか。

でも製作者のキャラクターへの愛も同時に感じるところがなんというかアンバランスで不思議な感覚でした。

一転、現実っぽい世界観にキャラクター達がいたりってシーンもありました。写実的にキャラクターたちを描くこともありました。現実とイメージの混濁みたいな。と思いきや、カオルくんはしんじくんに君はイマジネーション?でなく、リアルな世界で立ち直ったんだねとか言い始める。ぬぬぬ。このへんは、どういう意識なのかなあ。どっちも庵野さんの中にある感情なのかな。揺れ戻しなのかなあとかとも感じました。

最後の最後、視聴者の想像がまったくつかない形でのカップリングがありましま。
あれってなんで、あのペアになったのか、ぜーんぜん分からない。あんなペアになるとは思わなかった。たぶんわざと意外な組み合わせにしてる。あれから何があったのか、これから何があるのか、まーったく分からないようにしてる。それは、製作者もきっとわからない。そうやって、キャラクターたちから観客たちを突き放して、想像がつかないかたちにして、やっぱ、最後もエヴァからキャラクターたちの解放をはかったんだと思いました。
それだけにもうきっとエヴァが語られることはもうないんだろうけど、それにもうこうなったら、語らないで欲しいけど、これから想像もつかない新しいことが、彼らにおこると考えたらとてもとてもポジティブな、終わり方だと思いました。

そして、ああそうか。よくわからないけど、エヴァのいない世界にキャラクターをときはなったんだな。最後は。現実にはエヴァンゲリオンはないからね。知ってるわ!

そしてエヴァの世界で大人になるってのは、他者への想像力を持つこと、他人を思いやること、そういう力がある人のことをさすんだなというのも再確認。

あの、途中で消えた、そっくりさんのとこもなんか意味ありそうだなあ。できればもっとわかりやすく、そっくりさんとミサトさんは救って欲しかったなあ。こうなるなら。

ああ、寂しいのに心地いい。なかなか稀有な映画体験でした。うーん。1つの時代が終わったと感じるなあ。

さらば全てのエヴァンゲリオン!!

いや違うな。

さらば、これまでのエヴァンゲリオン!

だな

これもしかしたら、全く違う形で、エヴァンゲリオン、まだまだやるかもしれないな
JunT

JunT