がけねこ

シン・エヴァンゲリオン劇場版のがけねこのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

アスカを愛した皆さんへ

素晴らしかったです。
テレビ放映当時からエヴァを追い続けている私たちにとっては卒業式のような映画でした。

小学校4年生の時に私はアスカに恋をしました。
これは終わらない恋で結婚しても、娘が産まれても変わらず大好きでした。
まさに呪縛ですよね。
ひねくれてはいますが、いつも頑張る彼女が大好きでした。
父性を求める彼女が愛おしかった。
しかし頑張っても頑張っても彼女はずっと報われません。
惣流も式波もテレビ版も旧劇も新劇になっても。
ずっと彼女に幸せになってほしいと願って来ました。

そんな彼女に平穏と人並みの幸せが、終劇後に巡ってくるであろう結末。
これ以上望むことは何もありません。

庵野総監督には最大限の感謝を。アスカを幸せにして下さってありがとうございます。
シンジに当時の恋心を告げるシーンで私は救われました。

シンエヴァンゲリヲンで私が、私たちが愛したアスカは大人になり人並みの幸せを掴めそうです。
同志の皆さん。お怒りになる気持ちは僕にも理解できます。

でも、ケンスケでいいじゃないですか。

あのケンスケ(当時の私たちを象徴するようなさえないオタク)が立派な大人になり、アスカの特別な存在になりました。シンジでもカヲルでもなくです。これは作り手側からの私たちへのエールです。私たちの象徴のようなケンスケがアスカを幸せにしてくれるのですから。

だって、アスカを愛した私たちには彼女を直接幸せにすることはできませんからね。

笑顔で見送ることが私たちがアスカに最後にできる愛情表現です。彼女は大人になりました。私たちも彼女の幸せを願える大人になりましょう。

同じ彼女を愛した皆さん。本当にお疲れさまでした。良い恋でしたか?
青春をありがとう。永い永い初恋をありがとう。私はそんな気分です。
がけねこ

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